昨晩、社民党との共倒れが期待される「9条ネット」の政見放送を見た。
前半、元外務官僚でレバノン大使などを務めた天木直人氏が、一人語りのスタイルで、憲法9条に掛ける、それなりに熱い想いを語っていた。
訴えの中に、「私が35年の外交官生活を経て、最後に到達したのは、憲法9条の存在こそが最大の安全保障だということ」云々の一節があった。
氏にとって、仲間内で効果が実証済みの決めゼリフなのであろう。落ち着いた口調に自信が窺えた。
35年も外交の仕事に携わったあげく、女子中学生レベルの国際認識にしか到達できなかった男とは思えない。
かつて、サダム・フセイン統治下のイラクがクウェートに侵攻し、アメリカを中心とする多国籍軍との衝突が目前に迫った1991年1月、社会党委員長(当時)の土井たか子が、サダム・フセイン説得のため、イラクに飛んだことがあった。
日本国憲法9条の世界史的意義を説き、戦争の虚しさと話し合い解決の必要を訴えた土井に対し、サダムは、「実にいい話だ。その話をぜひブッシュにしてやってくれ。ところで、クウェートは、イラクの19番目の州であり、妥協の余地はない」と応えたという。
仮にも一時期、中東で大使を務めた以上、天木氏も、この土井のみじめなイラク訪問の顛末ぐらい聞き及んでいるだろう。
ところがそうした事実から、結局、何事も学ばなかったようだ。
目を開けたまま眠る才能をもった人がいるが、天木氏も、どうやらその口らしい。
35年間も国庫から給料をただ取りしてきた天木氏だが、今回の選挙で、社民党、共産党から相当数の票を奪うなら、最後に、思いがけず国に貢献したことになろう。
大いに健闘を期待したい。

”平和の使徒”土井たか子と盟友金正日

